小説もどき

2013年1月20日 (日)

雲と お花と 少年のお話 




ある日 少年は お散歩に出かけました



晴れわたった青い空



空を見上げた少年の瞳に



おっきくて まっしろな雲が映りました



空に浮かぶ雲と一緒に 野道を歩いていると



足元に何かの気配を感じました



少年の瞳に映ったのは



とっても小さな 一輪のお花でした 



少年は しゃがみこんで 



ニコニコしながら お花を見ていました



お花が お日様の光を浴びて ニコニコしていたからです



すると 少年は あることに気づきました



目の前にある 影です



もちろん それは少年の影



でも 少年は はじめて知ったのです



「 ぼくは 存在してるんだ・・・ 」





しばらくすると 少年の影は消えてしまいました



雲が 少年の影を隠してしまったのです



少年は 自分の消えゆく影を見ながら



また 自分の存在が無くなっていくのを感じました



それを見ていた雲が 少年に声をかけました



「 ぼくの上においで  その お花と一緒に・・・ 」



少年は お花を手のひらの乗せると



雲の上まで 飛んでいきました



そこはまるで 天国のようでした



しかし 雲は泣いていました



「 ごめんね ぼくが お日様を隠しちゃったから・・・ 」



そのとき お花が言いました



「 雲さん お日様が隠れるのは あなたのせいではないのよ 」



「 あなたは わたしたちに 大切なものをくれるわ 」



「 あなたのおかげで お日様のありがたさを知ることができて



  あなたのおかげで わたしたちは お水を飲むことができるのよ 」



泣きやまない雲の涙を 



少年はポッケからハンカチをとりだし 拭いてあげようとしました



そのとき お花が少年に言いました



「 あなたにお願いがあるの  わたしのかわりに 雲さんを撫でてあげて・・・ 」



少年は そっと優しく 雲さんを撫でてあげました



すると 少年の手に 雲のあたたかさが伝わってきました



少年は 自分の手のひらを見つめました




「 ぼくは いつでも 存在してるんだ・・・ 」



お花は 微笑みながら 少年を 優しく包みこんであげました



いつしか 雲の涙は 



虹色に輝きながら 大地に向かって羽ばたきました



虹色の涙が 



渇ききった すべてのものを



潤していきました。。。







                                         おしまいshine





2012年10月21日 (日)

自作短編小説 『 星を旅する者 』 ③


地球を離れ 故郷へと帰った彼だったが

地球のことを心配しては その未来を危惧していた

争いや環境の破壊によって均等が崩れた結果 

いくつもの星が消えていったことを 彼は知っていた


彼は ある日 大好きな天文学者の長老を訪ねた

長老は 彼の顔を見るなり 

「そなたが聞きたいのは地球のことじゃろ・・・」

彼のことは すべてわかっていた

「そなたが求める答えは わしには無いぞ」

「なにが正しいかは・・・ そなたの魂 ・ 真実(まこと)ぞ」

彼は決断した

地球を 愛の星にする


彼の仲間は猛反対した

しかし 彼の決意は変わらず

仲間の制止を振り切り

独り 地球へと旅立った


地球へと戻った彼がとった行動は

闇の勢力を崩すことだった

国を操る闇に対して 様々な戦いを試みた

しかし 拡大する闇の力は想像以上に手強く

彼だけの力では歯が立たなかった 

何度も転生しては 闇に立ち向かったが

闇の勢力は収まるどころか

地球上の社会と人々を 洗脳し続けた

もはや 彼の身も心も力尽きようとしていた・・・


しかし そのとき 奇跡が起きようとしていた

彼と同じ志を持つ幾千もの 『 魂 』 が集結したのだ

彼等は話し合いにより ひとつの決断をした

地上では これから第二次世界大戦が起きようとしていた

彼等は ある国に転生して 最後の戦いを挑もうとした

それは 神の国 日本 

その日本で 『 神風 』 に成ると決めたのだ



日本に転生した彼等に その時が来た

ひとり また ひとり・・・  最後の戦いの場へと飛び立った

しかし 彼等にとって もはや 「 戦い 」 ではなかった

争うことの無意味さと

愛を置き去りにしてきた人々への想い

その彼等の 姿(魂)を示して 

すべての人々が 考えを改める機会を与えるのだ


彼等の顔は みな 誇らしげに輝いた

そして彼も 勇敢な同志の顔を その目に焼きつけ

神風に成った





その後の世界は どなったのだろうか・・・



争いがなくなり



人々は 愛で満たされ



地球は 瑠璃色を取り戻せたのか




そして彼は また 「 旅 」 を続けるのだろうか・・・






― 完 ―


2012年10月18日 (木)

自作短編小説 『 星を旅する者 』 ②

前作 『 星を旅する者 』 ① は こちら↓

http://haku013.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-8cfb.html



彼が地球に住み始めて まず驚いたのが

大地を流れる水だった 

彼の故郷の星では

水は 作りだすものだった

まして 途絶えることなく

永遠と溢れ湧く水に 感動した

その 清らかな水が流れる 山の中が 彼のお気に入りの場所になった

そして 山の中には

美味しい食べ物が たくさん実っていた

特に好きだったのは 木に生る果実

瑞々しさと 口の中で広がる ほんのりした甘さが大好きになった

大地からの恵み 太陽からの恵み

そこで生きる 『 命 』 を口にしたとき

はじめて彼は 『 いただきます 』

という言葉を知ったのだった


やがて時が経ち

彼等の他にも 様々な星に生きる者達が 地球の存在を知り

夢と希望を胸に 地球を訪れるのであった

しかし 地球に住む為には ひとつだけ条件があった

それは・・・

「 地球上の すべてのものの 調和を乱してはならない 」

この事に誓った者だけ 地球に住むことが許された

地球に来た者は それぞれに目的があった

自然を失い 岩だらけの星に住んでいた者は

美しすぎる地球の自然を堪能した

独自の文化を地球でさらに進化させる者

魂だけっだった者は 体を得て 

肉体に伝わる感触を楽しんだ


はじめは楽園だった地球上の調和も

地球に住む者達が 何度も転生するうちに

「 根本 」 「 原点 」 が薄らいでいき

均等が崩れていったのである

住む土地を独占しようとする者

地球の恵みを必要以上に採取する者

地球を新たな星へと変えようとする者・・・

やがて それは混乱を生み

争いへと 発展していった


しかし それとは別に

一部の者達は 自然からの恩恵を忘れず

助け合いの精神を心がけ

宇宙の中の 地球の役割・存在を認識し

すべての均等を保ちながら 文明を発展させ

自らの魂(霊性)を成長させていく者達も存在した


それでも 地上での争いが収まるどころか

争いを好む「訪問者」まで現れた


その訪問者達は地球上で

『 闇の世界 』 を創りだそうとしたのだ

争うことをあおり立て 暗黒の世を広めていく 

地球上の者達の心に宿る

『 怒り 』 『 恐怖 』

それをエネルギーとして生きているのだ

やがて その手口は巧妙になり

『 偽の光 』 を創り出した

闇の拡がりと比例して

「真の光」を求める者も大勢居た

その 真の光を求める者達に

偽の光を 本物の光だと信じ込ませ

自分たちのエネルギーに換えようとしたのだ


そして 地球上は 混沌の渦が巻き起こり


やがて それは 大陸さえも沈めてしまう・・・





瑠璃色だった地球は 色あせてしまった



愛する地球を守ることが出来なかった



地球を愛した彼にでさえ・・・





彼は決断した





涙と共に   故郷へ帰ることを・・・




2012年10月17日 (水)

自作短編小説 『 星を旅する者 』 ①


彼は 星を眺めるのが大好きだった

無限の宇宙に浮かぶ 無限の星たち

光輝く 星たちを眺めながら 彼の夢は膨らんでいった



そんなある日 彼は 瑠璃色に輝く星を見つけた

彼は その星について 天文学者に尋ねてみた

「その星は 地球 という星なんだよ」

「海があり 大地には 草や木が生えている とても珍しい星なんだよ」

彼は 物凄く興味が湧き その星に行って 自分の眼で確かめたいと思った

そして 彼は 仲間と共に 地球へと旅立った

長旅を経て 辿り着いた地球を見て 彼は驚愕した・・・

「 すべてが いきてる・・・ 」



彼が住んでいた星は

とても進んだ文明と 長年をかけて成長した魂の住む星

しかし 地球のような水や緑は もはや存在していなかったのだ



彼は 

青く輝く海に触れ

温かさを感じる大地を歩き

植物が発する 新鮮な空気を吸い

地球を照らす 太陽の光を

身体いっぱいに浴びた



夢のようだった・・・

なにもかもが 奇跡のようだ・・・

彼は これから この地球で生きていくと 決めたのだった

 

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